サッカーのF君。
高校サッカーは終えましたが、大学サッカーに向けてトレーニングのペースを落とすことなく来館してくれています。
最近では更なるレベルアップを計るため、新メニューに取り掛かってくれています。
写真右のMSQ(マシンスクワット)もかなりキレイなポジションがとれてきました。
写真左のレッグプレス。
クラブワントレーニングの代名詞的存在の一つですが、一般的なレッグプレスとは大きく異なります。
一般的なレッグプレスマシンでは大腿四頭筋群を優位に働かせ、膝関節主体でトレーニングしていきます。
それに比べ、クラブワンレッグプレスではハムストリングをメインに股関節主体でトレーニングしていきます。
正しく、効率のいい身体の使い方をベースとして考えると、股関節を主体としてハムストリングを優位に働かせるほうがスムーズで大きな力を発揮することに適しているのです。
クラブワンレッグプレスでは座席の角度によって骨盤を立ち上げることで、大腿四頭筋群の出力を最小限に抑え、ハムストリングの出力を最大限高めます。
一般的なレッグプレスで筋力強化をしている人ほどクラブワンレッグプレスが苦手な方が多いです。
大腿四頭筋群に必要以上に筋量があり、膝関節を中心とした動きが癖づいている人は、股関節が上手く働かず、ハムストリングが出力しません。
このような身体状況は実動作に大きな影響を及ぼします。
「歩く」という動作一つとってみても、股関節が使えず膝関節中心で動いていると、とても疲労が溜まりやすく、痛みも誘発しやすくなります。
そもそも「歩く」という動作は重心を前方へ移動させることが第一の目的です。膝関節が主体となった動作は前方への力ではなく、上方への力を高めてしまいその結果として上下動が生まれてしまうのです。
ランニング動作にしても一昔前はもも上げが当たり前の時代がありました。このもも上げも膝関節を主体とした典型的な悪い動作です。
もも上げは膝を中心に使い、大腿四頭筋群が必要以上に出力し、大きな上下動が生まれます。走るというスピードの中で上下動が大きく起こると、身体に対してかかる負担は想像以上のモノです。
更には骨盤の過度な後傾を生み、姿勢の悪化、股関節筋群を固めてしまう原因にもなるでしょう。
この動きでケガをしない方が奇跡と言えるかもしれません。
このように、クラブワントレーニングは「動作」がベースとなってトレーニングが形作られているのです。
筋肉をつける事が目的となり、トレーニングのためのトレーニングになってしまっては身体の向上は望めないのです。